3000名以下の私立大学のための学校づくり
貴学に適した運用のヒント

活用モデルのご紹介から結果の活用イメージまで

学修成果の可視化に取り組む学校が急速に増えてまいりました。また、認証評価の受審をきっかけに、可視化の結果を教学改善につなげる必要性を感じられ、お問い合わせいただくことも増えております。学修成果の可視化を教学マネジメントにつなげられるよう研究して作り込まれたAssessmentorを、貴学の状況に合わせてどのように活用できるのか、そのイメージと活用のヒントをお伝えします。

■Assessmentorの特徴
  • 学修ポートフォリオやディプロマサプリメントとして学生にフィードバック
  • 進化した授業アンケートとして、学生の理解度や成績情報のクロス分析を担当教員に自動でフィードバック
  • カリキュラム改善の議論に活用できる分析資料の自動生成
  • 教員に負担なく運用でき、教員は学生指導や教学改善に注力可能
  • 学生自身の成長のための振り返り活動が、そのまま可視化データに
Assessmentor (アセスメンター) 活用モデルのご紹介 困っている様子

Assessmentorではいろいろなことができるようですが、本校に使いこなせるか心配です。

Assessmentor (アセスメンター) 活用モデルのご紹介 答えている様子

Assessmentorは、人文系、理工系、教育系、医療系、芸術系など、多種多様な大学・短期大学の要望に応えながら機能を充実させてきたため、1大学で全てを利用するには機能が多すぎます。そこでAssessmentorでは、各大学に合わせて利用する機能を設定で調整することができます。

  1. 導入時には、利用する機能のみに絞り込んで表示できます。
  2. メニュー名称は大学独自のものを自由に設定できます。
  3. 利用開始後、途中から利用する機能を増やしても全く問題ございません。(追加費用は掛かりません)
  4. カリキュラムの変更があった場合も、設定のみで対応できるため追加費用はかかりません。
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Assessmentorには多くの機能がありますが、中心となるのは次の3つです。

Assessmentorの中心となる3つの機能

No 機能 ねらい 方法 主な入力
1 科目毎の学修成果を基礎データとした可視化 知識や技能など、各科目の到達目標と直接結びつけやすい力を可視化 各科目の成績や科目の到達目標自己評価をカリキュラムマップにしたがって集計 学生が授業アンケートに回答 成績データは教務システムから自動取得
2 学期毎の状態を総合的に評価した可視化 汎用的技能や態度など、科目成績の集計では可視化しにくい力が対象 DPルーブリックで各時点の状態を総合的に評価 学生が学期ごとに自己評価
3 学生の自律的な学修をうながすための目標設定とリフレクション 学生の自己調整学習能力やメタ認知力を伸ばす 各時点毎に学生に考えて欲しいポイントが盛り込まれた設問を提示 学生が学期ごとに目標と振り返りを入力
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これらのデータをもとに、学修ポートフォリオとして活用したり、ディプロマサプリメントの発行、各種分析などが行えるようになっています。

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運用が大変なのではないでしょうか?

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どこまで踏み込んだ取り組みを行うかによって、運用の大変さは変わります。Assessmentorでは、ほぼ手間をかけずに自動で運用するモデルから、しっかりとした教学マネジメントにつなげるためのモデルまで、学内の状況に合わせてステップアップが可能です。

ここでは、段階的に取り組みを発展させる場合の例として3つのステップをご紹介いたします。(最初からステップ③で運用を開始することも可能ですし、これ以外の利用パターンでの利用も可能です。)

3つのステップ

取り組み段階 概要
ステップ① 【形式的な可視化】全て自動での運用
~教務システムの情報だけでできる範囲~
ステップ② 【学生視点の追加】カリキュラムレベルの指導機能
~カリキュラムレベルの学びを自己チェック~
ステップ③ 【認証評価対応】継続的向上につなげ易い可視化
~ 授業アンケートの統合/科目レベルの学びを自己チェック~

【ステップ①】形式的な可視化  全て自動での運用 

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ここでは、教員や学生が何も入力することなく、教務システムのデータやカリキュラムマップにしたがって自動で可視化を行うパターンをご紹介します。この範囲だけでもディプロマサプリメントの発行が可能です。

成績状況の確認

  1. 教務システムのデータを取り込み、基本的な学修状況を表示
  2. 高等教育無償化を意識し、GPA順位が下位30%に入るとアラートが表示
  3. 各DP項目が、どのように積み上がってきたかを成績集計ベースで表示
  4. 各チャートの表示/非表示は、設定によりいつでも変更可能

単位・GPAの推移と累計

GPA順位

カリキュラムを通じた成長度の表示

カリキュラムマップに沿った成績集計

  1. カリキュラムマップにはマップ方式と、チェックリスト方式の両方に対応
  2. チェックリスト方式の場合、重みづけの記号や数値も自由に設定可能
  3. どのようなカリキュラム情報も設定で表現できる構造としているため、導入時はもちろん、カリキュラム変更時も追加費用は不要
  4. 入学年度別、所属別に異なる設定を行うことも可能

マップ方式

チェックリスト方式

領域別(DP項目別)の平均成績

  1. 成績情報は上記マップの設定に従い、学年平均と対比する形で自動集計
  2. 学生の特性を領域別GPAで可視化

領域別(DP項目別)の学修量

  1. 蓄積量はGPT(Grade Point Total:GPAの分子のみの値)で可視化

入学時学力テストやTOEIC、PROG、GPS-Academicなどのデータを可視化

  1. データを取り込むことで、様々な外部試験の結果を、折れ線グラフや、棒グラフ、レーダーチャートで可視化(学生・教員にわかりやすく表示されるため、活用が進みやすくなります。)
  2. グラフはいくつでも表示可能
    データの無いものは自動で非表示になる等、必要なグラフだけを表示

折れ線グラフ

棒グラフ

ここまでが、学生も教員も全く入力をせずに運用が可能な機能です。

【ステップ②】学生視点の追加 学期毎の学修成果を自己チェック

ここでは、ステップ①に加えて、学生が各学期の学びを総合的に振り返ってDPの達成状況を自己評価するパターンをご紹介します。

DP達成度の自己評価を推移グラフで表示

  1. DPは入学年度別、学部学科別に異なるものを自由に設定できます。
  2. 入力はスマートフォンに対応しています。
  3. 単純な段階評価にも、ルーブリック評価にも対応しています。(混在可能)
  4. また、学生に自己評価を行った根拠となる行動を、自由記述してもらうこともできます。(設定で表示非表示できます)

スマホ入力画面のイメージ

PC集計画面のイメージ

  1. 結果の表示は、当該学生と、学年平均との対比で表示されます。
  2. 教員が評価を登録することもでき、その場合は、教員評価との対比グラフを表示することもできます。

学生が学修計画を立て振り返りを行う

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学生が、卒業後の目標や進学時の新鮮な思いを記録し、その思いを定期的に振り返りながら、次の学期をどう過ごしていくのか学修計画を整理することができます。

  1. どのような内容を振り返り、記載を行うかは、入学年度別、学科別に自由に設定できます。
  2. 導入時には、本システムのユーザ実践会で共有している「各校で工夫を凝らした設問情報」を共有します。
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学生はただ可視化されたグラフを眺めるだけでなく、自分の状況を把握した上で次にどうするかを整理。そして次学期には、前学期に計画したことを実行できたか振り返ることができます。

課外活動の記録

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正課外の活動も、学生はスマートフォンから簡単登録して蓄積できます。

スマホ入力画面のイメージ

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活動記録には、添付ファイルを付けることもできます。

PC画面のイメージ

蓄積した学修成果はディプロマサプリメントとして出力可能

  1. 入学年度別、学科別に複数のテンプレートを登録でき、表紙データ・表示項目・表示順番を自由に設定できます。
  2. 卒業時のディプロマサプリメントだけでなく、2年終わりの教員面談用など、いくつでも必要なデザインの帳票を追加できます。
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企業の採用担当者に対する調査で、記載すると参考になるという声の多かった事項を掲載できるようにしています。

【ステップ③】認証評価対応 継続的向上につなげ易い可視化 
~授業アンケートの統合/科目レベルの学びを自己チェック ~

ここでは、授業アンケートにひと工夫することで、科目の到達目標ごとの理解状況把握からカリキュラムレベルの分析までを同時に実現するパターンをご紹介します。

※本取り組みを進めている導入校からは、認証評価の場面で高い評価を得られたとのお声を複数いただいています。

学修成果の可視化に関する3つの文脈

まずは、Assessmentorの背景にある考え方をご紹介します。

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多くの高等教育関係者の知恵を集め、学修成果の可視化にまつわる次の3つの文脈に対応できる仕組みとして整備しています。

  1. 「卒業時の質保証」のための学修成果の可視化
  2. 「カリキュラムの継続的向上」のための学修成果の可視化
  3. 「学生が自律的学習者となる支援」としての学修成果の可視化
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「卒業時の質保証」「カリキュラムの継続的向上」「学生が自律的学習者となる支援」の3つを別々の取り組みではなく、有機的に連携された1つの取り組みとして一体的・効率的に進められ、かつ、次の要件に合うよう工夫を重ねています。

  1. 認証評価の要件に適合する
  2. 教学マネジメント指針で指摘されていることに対応する
  3. 基本分析は自動で行われるなど運用の手間を極力下げる
学生の自己評価は信頼性に乏しいから使えないという意見は、卒業時の質保証の観点からはその通りかも知れませんが、カリキュラムの継続的向上や学生の自己調整学習力を伸ばすという場面では、非常に有益なデータとなり得ます。

Assessmentorは、学生が自律的学習者として成長していくプロセスを軸に、学生が振り返り・自己評価を行うことでデータが自然と蓄積され、そのデータが授業改善・カリキュラム改善に活かされていくよう設計されています。

授業アンケートと統合することで、手間を増やさず踏み込んだ可視化を実現

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授業アンケート機能を利用すれば、科目ごとの到達目標に対する学生の理解度自己評価データも簡単に集計&分析が行えます。

スマートフォン通知専用アプリ「manafy」を利用すると、入力指導が簡単・スムーズになります。

スマホアプリのイメージ

  1. 授業担当教員は、履修者に入力指示通知を一斉配信できます。
  2. 学生は、通知から1タップで入力画面を開くことができます。
  3. 授業担当教員は、未入力者をリアルタイムで把握できます。

学生のスマホ回答画面イメージ

  1. 科目ごとの到達目標に自己評価をしたうえで、授業アンケートに回答できます。
  2. スマホアプリを使うと、学生をこの入力画面まで1タップで誘導できます。
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科目ごとの到達目標に対する自己評価を行うと、成績評価ベースの集計結果と、学生の自己評価ベースの集計結果が対比グラフで表示されます。

  1. 「能力が低い者は能力を過大評価し、高い者は控えめに評価する傾向がある」(ダニング・クルーガー効果)が知られていますが、学生に「教員の評価(成績評価)」と、「自分の評価(自己評価)」を比較して提示することで、自らの状況を正しく認知してもらいやすくしています。

成績(=教員による理解度評価結果)と、学生自身の理解度評価が比較して表示されます。

カリキュラムの継続的改善活動に繋げるための自動分析機能

カリキュラムレベルの自動分析

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入学年度別、カリキュラム別にDP達成度や、カリキュラムの実行状況を自動で分析し、その結果をフィードバック。システムからこれらの資料をDLすれば、カリキュラム改善の会議やFD活動にそのまま利用できます。もちろん、データの詳細な分析や加工も自由です。

カリキュラムマップに基づく分析例

DP達成度評価に基づく分析例

カリキュラムの実行状況を把握するための分析データ(教員成績評価と学生自己評価の対比)

科目レベルの自動分析_授業アンケート結果

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また、科目担当教員には、授業アンケート結果を匿名性を担保した状態で自動でフィードバックできます。

授業アンケートは、どの学生が回答したかわからないように担当教員へフィードバック

  1. 左が担当科目で、右が全体平均。
  2. 設問形式としては、単一選択、複数選択、5段階評価、自由記述が可能。

科目レベルの自動分析_成績評価 × 学生自己評価

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科目ごとの到達目標に対する学生の自己評価データ部分のみ、科目担当教員が授業改善につなげやすいよう、どの学生がどのように自己評価しているかが分かる形で自動分析結果がフィードバックされます。

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ここまでやれれば良いのですが、なんだか大変そうです。

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出力される情報量が多いため、一見、運用が大変そうに見えますが、実は、ステップ③までやったとしても、ユーザーが入力するのは以下の3つだけです。

①学生が学期毎に、目標設定と振り返りを入力 学期毎のガイダンスやキャリア系科目・ゼミ科目等で実施
②学生が学期毎に、DP達成度を自己評価
③学生が授業アンケートにて到達目標の達成実感を回答 学期毎の授業アンケートをスマホに配信
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③はこれまで通り授業アンケートを行うだけですので、つまるところ、①と②を学期毎のガイダンスやキャリア系科目・ゼミ科目で実施すれば、ステップ③までの運用が可能です。

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これだけで良いのですか?

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はい。正確には、②と③の入力データのみで、ご紹介した分析は可能です。①は可視化のため以上に、学生の自律的学修を促すことをねらいとして弊社が利用をおすすめしている機能です。

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教員は何も入力しなくてよいのですか?

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はい、大丈夫です。もちろん、より充実した取り組みを行うために教員が各種評価を入力し、チャートに表示することも可能です。また、教員は学生の学修状況を見て、フィードバックコメントをつけることもできます。

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それなら、教員はデータの入力ではなく、学生指導や教学改善に時間を使えますね。

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はい、Assessmentorはその思想のもとに開発しています!

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設定やメンテナンスが大変なのでは?

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基本となる成績情報は教務システムから自動連携にて取得しますので、必要になるのは次の通りです。

1 目標設定や振り返りの設問設定 画面から編集 もしくは Excelで編集しアップロード
2 DP達成度評価の設問設定 画面から編集 もしくは Excelで編集しアップロード
3 カリキュラムマップの設定 Excelで編集しアップロード
4 科目到達目標データの取り込み CSVデータをアップロード(当社のシラバスシステムを利用すると自動連携)
5 授業アンケートデータ設定 Excelで編集しアップロード
6 外部試験データの取り込み CSVデータをアップロード
※特に変更のない場合は、ボタン一つで翌年度入学生向けデータを一括自動生成することができます。
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これらについても、全て必須というわけではなく、貴学の運用に応じて必要なものだけを行うことになります。

システムだけにとどまらない支援

カリキュラムの継続的向上活動に向けたサポート

学部長、学科長が、「カリキュラムの継続的向上活動」に取り組もうと思っても、学科の先生方に、余計な仕事を持ち出されたと嫌がられると、学科運営がうまくいかなくなるリスクがあるため、実際の一歩は踏み出しにくいものです。複数の大学で実施して、実績のある教学マネジメントの仕組みづくりのコツを、導入時にお伝えします。

しっかりと活用していただくために、年に数回程度、ユーザー会を開催し、導入校同士での情報交換の場や最新の取り組み紹介、お悩み解決などを行っています。

学内でのFD/SDにご活用いただける研修動画の提供や、教育の質保証に関する研修会も実施しています。

補足:いろんな大学がチャレンジしてよく聞く困りごと

  1. 各科目と関連DPを対応付け、按分率を決め、成績評価を集計することでチャート化したが、学生の実態とのずれが大きい気がする
  2. 外部テストを使って可視化はしたが、カリキュラムとの関係性が整理できておらず、学生の成長や教学改善につなげにくい
  3. 可視化のために頑張って入力させてはいるが、学生が意義を感じてない
  4. なんとか可視化は行ったが、委員会等で報告するだけで改善の議論につながらない
  5. 個別の教員の頑張りで授業改善は進むが、カリキュラム視点での改善の議論が進まない
Assessmentor (アセスメンター) 活用モデルのご紹介 答えている様子

こういったお悩みのある方は、是非、問い合わせフォームよりご相談ください。

※同じような悩みでも、ケースによって様々な処方箋があるため、我々もまだうまく整理して言語化できておりません。今後、セミナー等での共有を進めたいと思います。

株式会社学びと成長しくみ
デザイン研究所について

株式会社学びと成長しくみデザイン研究所では、
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「しくみ作り支援(コンサルティング)」と
「システム基盤整備」の両面から
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